2013年9月10日火曜日

リフレクソロジーの歴史

今回は、皆さまにもなじみのある「リフレクソロジー」について2回に亘ってお話したいと思います

まずリフレクソロジーがどのように確立されてきたのか?歴史的背景からです。
 
リフレクソロジーの言葉の意味は「リフレックス=反射、ロジー=~学」
リフレクソロジーは、全身の各器官が手や足に反射投影されているとの考えに基づき、その反射区を刺激することでエネルギーの流れを改善し、凝りやストレスを緩和し弱った機能を活性化させるトリートメントです。また、血液やリンパ液の流れを促進して新陳代謝を活発にし、自然治癒力を高める健康術でもあります。

リフレクソロジーといえば「足」が一般的ですが、手や顔、耳にも反射区があると言われています。ただ、一番効果的なのは、やはり足の反射区を行うことです。これは、足は「第2の心臓」とも呼ばれていて、心臓から最も遠い足裏を刺激する事で全身の血行を良くすることになるからです。

リフレクソロジーは、いつ何処で誰が始めたのかということは、はっきりしていません。ですが、昔から体調が悪い時には足や手を押すということが、中国やエジプト、インド、アメリカなど世界各地で行われていました。誰に教えられることでもなく、自然と身についた智恵だったと言えます。
リフレクソロジーが昔から行われていたことを示すものとして、エジプトには手と足のマッサージを受けている約4500年前の壁画が残っています。また、インドのアーユルヴェーダの中には、足のマッサージで身体の不調を治すことが記述してありますし、その他にも中国最古の医学書といわれる「黄帝内経」の中に、観趾法という足のつぼを利用した治療方法についての記述があります。


リフレクソロジーが今のような形態に確立されたのは20世紀初期に入ってからです。アメリカ人医師ウイリアム・フィッツジェラルド博士が「ゾーン・セラピー」を始め、近代リフレクソロジーの基礎を築いたと言われています。博士はバーモンド大学を卒業後、各地で耳鼻咽喉科・外科医として勤め、この間の経験を活かして麻酔効果の研究を始めます。その結果、人体のある部分を圧迫すると、離れた部位の痛みを和らげたり、失くす効果があるという事が判明しました。これが「ゾーン・セラピー」の第一歩となります。 

この「麻酔効果」の発見から、手や足など体の先端には特殊な性質があるのではないかと考え、研究を進めた結果、体を脊椎中心に頭から足先まで左右5本ずつ合計10本の「エネルギーゾーン」に分けました。博士は、この「エネルギーゾーン」はそれぞれが互いになんらかの影響を及ぼす、つまり「あるゾーンに起こった体の不調は同じゾーン内全体に影響を及ぼす」という結論に達します。逆に言えば不調な箇所と同じゾーンにある刺激をあたえやすい場所(例えば足、手など)を圧すれば、不調部位を刺激することと同じになるということです


この博士の考えを更に研究したのが、アメリカの物理療法士ユーナス・インガム女史です。インガム女史は、身体の解剖学的構造と10本のエネルギーラインとの相関関係について研究し、足底にある反射療法の理論と技術を確立しました。と、同時に足と対応する各器官のマップも完成させました。
 
現在のように、リフレクソロジーがヨーロッパ各国に普及するきっかけは、インガム女史の教え子であるドリーン・ベイリー女史が英国にリフレクソロジーを紹介したことに始まります。ベイリー女史はイギリス初のリフレクソロジー・スクールを開設すると共に、リフレクソロジー普及のためのセミナーを開きました。また、インガム女史から教えを受けたドイツの看護師ハンネ・マルカート女史がマップに工夫を加えて、より完成度の高いものを作成したのです。これが身体横の3本(肩ライン・ウエストライン・骨盤ライン)のゾーンである。この横3本のラインが加わったことで、反射区を的確に探し出せるようになりました。
 
 

次回は、リフレクソロジーの反射区と効果についてお話します。





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